住宅ローンが払えなくて自己破産するときのデメリット

住宅ローンが払えずに自己破産をすると、家という財産があるので「管財事件」という手続きをとることになり、手続中にいくつかのデメリットを受けます。

特定の職業に就けなくなる

管財事件の場合、自己破産の手続き開始から完了までの数カ月間、特定の職業に就けなくなります

制限を受ける職業としては、弁護士や会計士などの士業、保険の販売員や銀行員などの金融業、建設業、旅行業、風俗業、警備員など、様々な職業があります。

自己破産の手続き中に制限の対象となっている職業に就いてしまうと、本人や会社が罰せられることになってしまうので、自分の職業が対象となっていないかどうか、必ず弁護士などに確認してください。

引っ越しや海外旅行に裁判所の許可が要る

管財事件になって自己破産の手続きをしている間は、裁判所の許可なく勝手に引っ越しをしたり、海外旅行に行ったりしてはいけません

しかし、引っ越しや海外旅行の許可については、裁判所に申請すればほとんどの場合認めてもらえます。

ですので、自己破産で家を手放して賃貸物件に引っ越すときも、裁判所に引っ越しのことを連絡すれば、問題なく許可をもらえます。

また、友人の結婚式や海外出張などで海外に行く場合も、裁判所に申し立てれば、許可をもらえないことはほぼありません。

自己破産後は住宅ローンが組めなくなる

自己破産をすると、ローン会社などが加盟している「信用情報機関」に情報が登録されて「ブラックリスト」と呼ばれる状態になります。

自己破産でブラックリストになる期間は約5~10年ですが、ブラックリストに載っている間は以下のような制限を受けます。

・クレジットカードの利用や新規作成ができない

・ローンやキャッシングなどで借金ができない

・スマホ購入時などの分割払いができない

・借金の保証人になれない

・賃貸契約のときに一部の家賃保証会社が利用しづらくなる

この期間は住宅ローンの申し込みをしても審査に落ちてしまうので、もし再び住宅ローンを組む必要が生じたら、夫や妻などの家族の名義で組んでもらうか、ブラックリスト期間が終わるのを待ってから申し込むといいですよ。

住宅ローン返済中の人は任意売却で自己破産のデメリットを減らせる

住宅ローン返済中の人の場合、「任意売却」という選択肢をとることで、自己破産の負担を少しでも軽くすることができます。

任意売却とは、不動産会社に依頼して家を売却し、その売り上げで住宅ローンを返済するという方法です。

自己破産する必要がなくなることも

例えば、住宅ローンが1200万円残っていて住宅が1300万円で売れた場合、住宅ローンが完済となったうえで100万円の現金を手に入れることができます。

この場合は、自己破産をする必要がなくなるので、他の財産を処分されるなどのデメリットも受けずに済みます

一方、住宅ローンが1200万円残っていて住宅が1000万円で売れた場合は、住宅ローン200万円という借金が残ることになりますが、経済的に余裕があれば自己破産ではなく、よりデメリットの少ない任意整理などの方法を選ぶことが可能になります。

自己破産する場合でも負担を減らせる

また、自己破産が避けられない場合でも、家以外の財産が特になければ「同時廃止」という簡単な手続きで済むようになりますので、家を持ったまま自己破産するより自己破産が楽になります。

さらに、自己破産するときは賃貸物件に引っ越すことになりますが、任意売却をしておけば、引っ越しの費用を任意売却の売上から出してもらうことができるのでお得です。

 

まとめ

・管財事件だと手続き中は仕事・引っ越し・海外旅行に制限を受ける

・自己破産後は510年間ブラックリストに載って住宅ローンが組めなくなる

・住宅ローン返済中の人は任意売却をすると自己破産のデメリットを減らせる